Presentation and run on a Shoestring;業績追加(2014年4月29日)

さらに,来月も発表し,さ来月も発表します.

 

「自転車操業」

 

しんどいけど,学びも大きいです.

 

4月,5月,6月と連続.

 

宮本真二(2014)瀬戸内臨海平野の地形環境変遷と遺跡立地に関する予察的検討.第57会歴史地理学会大会.長崎外国語大学,5月17-18日.

http://hist-geo.jp/flame.htm

 

 

Presentation and run on a Shoestring: 業績追加と自転車操業(2014年4月19日)

以下の「学会?」(いまだ,??な部分が多々)で発表しますが,準備は?? もしかして,今日?

Run on a Shoestring !

こういう議論を日本でも展開し続ける.

 

宮本真二(2014)日本の「環境考古学」の成立と地理学の地形環境研究との関係性.第60回考古学研究会総会・研究集会.4月19-20日,岡山大学.

日本における「環境考古学」は、日本考古学研究者ではなく、地理学研究者によって提示され、現 在では、日本考古学を含めてひろく認知されている。しかし、その成立過程について研究史を参照しながら議論した研究は限定的である。

したがって本研究では、日本の環境考古学の成立において歴史地理学における地形環境研究と、環境考古学の成立が深く関与したことを明示する。その上で、 近年注目されている、環境史、ジオ・アーケオロジー、さらには災害史研究の可能性について検討したい。

Field Notebook: 野帳の「ワクワク感」(2014年4月14日)

■所属大学の宣伝をする訳ではないが,小生が地理学を学び始めた時に,配布された「フィールド・ノート」をもらった時の「ワクワク感」は,いまも研究のモチベーションになっている.

■そう,フィールド調査にでる前の,「フィールド・ノート」を準備するときの「ワクワク感」

■その「ワクワク感」を20歳も違う若者にもと思い,フィールド・ワーカーの卵たちを意識して,下記の「フィールド・ノート」を作った.

■(以下,岡山理科大学 生物地球学部Webより)

 

◇ 生物地球学科オリジナル野帳(フィールドノート)  2014年04月10日

生物地球学部 生物地球学科では,「フィールド・ワーク」を重視しています.
フィールド・ワークでは、現場で「記録」を取ることが研究を進める上で大変重要です。
しかし,フィールド・ワークは,楽しいばかりでなく,危険もともないますので,自己での危機管理が求められます.
今回,地理学研究室の宮本先生が,写真のようなオリジナル「フィールド・ノート(野帳)」を立案・製作し,
大学内のショップ(コンビニ)で販売を開始しました.
これを手にとって,日本はもとより,世界各地で研究するフィー ルド・ワーカーが誕生することを期待します.

写真左 野帳表紙
写真中 メモを取る宮本先生
写真左 裏表紙はオリジナルのフィールド・ワーク・チェックリストになっています


New Book Effect!?: 新刊効果?!(2014年4月4日)

表題の影響か!?,アクセス数が増大.

(近日中に,アクセス「解析」します).

 

「環境史」研究の地理学からの現在的到達点を表示する意味(書き手も含めて)でも,類例がない一冊だろう.

逆説的に表現すれば「地理学らしくない一冊」に仕上がったとも自負できる.

⇒「地理学=フィールド・サイエンス」,「地理学=自然と人間との関係性のサイエンス」,「フィールドでは,自然も,人文も,社会といった区分が意味がない」

・・・という立場性は,やはり平たくいうと「現場主義」で,「見てきたり,聞いてきたこと」が地理学の良さでもあると感じている.

 

「感じる」だけでは研究者失格なので,成果を残すことが,結果として,「地理学=自然と人間との関係性のサイエンス」という躍動感あふれる地理学に展開すること,するように努めようと思っている.

 

これをもとに,育ててゆかないといけないタネはたくさんある,ことを実感している.

新刊本: New Book: 海青社「自然と人間の環境史」(2014年4月1日)

編著本(宮本・野中(編著)海青社刊「自然と人間の環境史」が刊行された,といってもエイプリル・フールではない(写真と下記にコンテンツ).

博物館時代に2冊(ナマズ1ナマズ2)刊行しているので,生涯で3回目だが,うれしい以上に,正直,「しんどかった」.

というのが正直なの感想である.

しかし,年度末に,恩師に一冊謹呈できたことは,喜びでもあった.

 

もう,年末から,ゲラ刷りを何度読んだことか・・・・と..また,原稿の催促などなど,眠れない日々も!???.

 

この一冊をものにする過程で,フィールド・ワーカーである野中健一さん@立教大学や海青社さんとの仕事は,実に学びも大きい仕事だった.

執筆陣も,現在進行形でフィールド・ワーカーであることで選定したので,内容に関しては,日本の地理学における環境研究において,類例ないほど特異なものと,編者として自負できる.

 

「しんどかった」が,あとは手を離れたので,一冊でも世に出すための努力を始めているところである.

 

⇒つまり「ほんま,よい本なんで,買ってください!」

 

つでに,業績も追記した.

 

(ここから)

■ネイチャー・アンド・ソサエティ研究 第1巻

宮本真二・野中健一(編著)『自然と人間の環境史』

定価4,104(本体3,800)円

A5判/396頁

ISBN978-4-86099-271-2(4-86099-271-7)/C3336

発売日:2014年4月10日

書棚:地理、ネイチャー・アンド・ソサエティ研究

内容紹介

人はどこに住まうか。砂漠、高山、低地、地すべり地帯など土地への適応、自然の改変へ の適応、災害への対処について、「人間の環境としての自然」に向き合う、フィールド科 学としての地理学の視点から考える。第4回配本

 

主要目次

はじめに

序章 人はいかにして住まうか? 人間からとらえる自然 ― 関係性の地理学の再構築から環境史へ(宮本真二・野中健一)

0.1 はじめに:人類史の舞台としての自然に向き合う

0.2 環境史研究への展開

0.3 環境史への地理学的分析枠の再構築

0.4 土地と人の「生き生きとした」姿の解明へ

 

第I部 環境史と居住史

第1章 グレート・ジャーニーの行方:低地居住の過去・現在・未来(小野映介)

1.1 はじめに

1.2 沖積低地の地形発達史

1.3 人々は沖積低地をどのように利用してきたのか

1.4 「自然災害」の多発地帯としての沖積低地

1.5 グレート・ジャーニーの行方

第2章 低地への適応:洪水を「利用」するベンガル・デルタ(宮本真二)

2.1 はじめに:なぜヒトは、低地を選ぶのか?

2.2 対象地域の概観:ベンガル・デルタ

2.3 研究の方法

2.4 結  果

2.5 考  察

2.6 おわりに:洪水を「利用」した低地の土地開発史

第3章 「気」を逃さない理想の小盆地:朝鮮半島を中心とした形勢派風水の場所選びと環境改善(渋谷鎮明)

3.1 はじめに

3.2 東アジアに広まった形勢派風水の論理

3.3 形勢派風水で選ばれる「吉地」:気を逃さない理想の小盆地

3.4 なおす風水:樹林地や築山で環境はなおる?

3.5 まとめ

第4章 砂漠に住まう:カラハリ狩猟採集民の居住地選択と決定(野中健一)

4.1 はじめに

4.2 対象地域の概要

4.3 カデ地域にみられるキャンプの分布

4.4 キャンプをどう設けるか

4.5 自然と社会に暮らす

第5章 移動のタイプとその変化:ネパールの移牧から(渡辺和之)

5.1 はじめに:山岳地域における移牧とそのタイプ

5.2 ルムジャタール村と村の羊飼い

5.3 放牧キャンプ

5.4 夏の放牧地

5.5 冬の放牧地

5.6 長距離移動と短距離移動

5.7 変動する放牧地の利用者(1996~1998年)

5.8 羊飼いの変化(2006年と2011年)

5.9 夏の放牧地における利用者変化

5.10 冬の放牧地における利用者の変化

5.11 移牧のタイプの変化とその要因

 

第II部 人為的改変

第6章 古環境変動と人類の対応(藤木利之)

6.1 人類の誕生

6.2 衣類の出現

6.3 ヤンガー・ドリアス期と麦作農耕の出現

6.4 まとめと今後の課題

第7章 愛知川の氾濫と安土城築城期の大中の湖(古関大樹)

7.1 はじめに

7.2 砂州の発達

7.3 愛知川主流路移動の要因

7.4 安土築城期の大中の湖の湖沼環境

第8章 動き続ける大地の利用と対峙(目代邦康)

8.1 はじめに

8.2 斜面変動がつくる日本の地形

8.3 斜面変動をどう利用するか

8.4 斜面変動はどう意味付けされてきたか

8.5 おわりに

第9章 焼畑による山地植生の利用と開発:17~18世紀の紀伊山地を例として(米家泰作)

9.1 はじめに:焼畑という植生遷移のかたち

9.2 紀伊山地の開発と焼畑

9.3 植生の遷移と開発

9.4 森を拓き、管理する

9.5 おわりに

第10章 世界自然遺産「小笠原諸島」における植生破壊と再生の環境史(吉田圭一郎)

10.1 はじめに

10.2 小笠原諸島における森林破壊の歴史

10.3 有用材の択伐による植生変化

10.4 外来生物による在来植生への影響

10.5 大洋島における自然環境の保全に向けて

 

第III部 天変地異と対処

第11章 近代における農地の水害復旧:京都市周辺を例に(赤石直美)

11.1 はじめに

11.2 研究方法

11.3 1935(昭和10)年の京都市大水害

11.4 近代における水害への対応

11.5 水害と土地所有形態

11.6 おわりに

第12章 災害と認識:天明浅間山噴火災害絵図の事例から(大浦瑞代)

12.1 災害と人との関わり

12.2 天明浅間山噴火災害

12.3 多様な災害認識

第13章 インド・アッサム州、稲作体系と気候変動(浅田晴久)

13.1 はじめに

13.2 アッサム州の気候と稲作

13.3 不安定な降雨と稲作

13.4 気候変動と稲作体系の変容

13.5 気候変動と伝統技術

13.6 地域からみる気候

第14章 フィリピンの気象と災害(森島 済)

14.1 フィリピンの自然災害

14.2 降水量の分布と地域性

14.3 近年における極端な降水の特徴

14.4 熱帯低気圧の動向

14.5 熱帯低気圧に対する現地での対応と近年の災害

14.6 まとめ

 

第IV部 地理学と環境研究の今後

第15章 ゆらぐ地球環境の中のサヘル:気候と社会の変動、緑の回復をめぐって(門村 浩)

15.1 はじめに

15.2 サヘルとは? 多様に定義されるエコトーン

15.3 最近の降水変動と大雨洪水・干ばつイベント

15.4 2012年サヘル危機:気候変動と社会的動乱の相乗インパクト

15.5 緑の回復とサハラ:サヘル大緑壁イニシアティブ

15.6 おわりに

第16章 自然地理学と人文地理学をつなぐ環境史研究の課題と展望(小泉武栄)

16.1 はじめに

16.2 環境決定論との出合い

16.3 『文明の生態史観』

16.4 鈴木秀夫と安田喜憲

16.5 講座「文明と環境」

16.6 環境論の展開

16.7 地球環境時代の環境史研究

16.8 環境史研究において地理学者が果たすべき役割

16.9 おわりに

 

索引・用語解説

執筆者紹介

 

*は編者

赤石(河角)直美 立命館大学 非常勤講師

浅田 晴久 奈良女子大学 専任講師

大浦 瑞代 元 お茶の水女子大学大学院研究院 研究員

小野 映介 新潟大学教育学部 准教授

門村  浩 東京都立大学名誉教授

小泉 武栄 東京学芸大学教育学部 特任教授

古関 大樹 京都女子大学・立命館大学・同志社大学 非常勤講師

米家 泰作 京都大学文学研究科 准教授

渋谷 鎮明 中部大学国際関係学部 教授

藤木 利之 福岡大学国際火山噴火史情報研究所 PD研究員

野中 健一* 立教大学文学部史学科 教授

宮本 真二* 岡山理科大学生物地球学部 准教授

目代 邦康 (公財)自然保護助成基金 主任研究員

森島  済 日本大学文理学部 教授

吉田圭一郎 横浜国立大学教育人間科学部 准教授

渡辺 和之 立命館大学 非常勤講師

EH