地理・考古学実習:Geography & Archaeology training(2015年5月17日)

岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科 地理・考古学コースは,4人の教員で構成されています.「日本」考古学は,人文科学の側面が歴史的に強調されてきた事実があります.しかし,本学は,小生のような境界領域である地理学をバックグラウンドにもつものや,自然科学の分析を武器とする教員など,もちろん,モノを重視する考古学など,英国や米国の考古学の教室を彷彿とさせる領域をカバーしており,日本では唯一です.他にも,発掘には地球物理のスタッフなども参加しています.

 

講義のなかでの考古学と地理学の類似性と相違を強調しますが,せっかく発掘を行うなら,よい解釈を行うためにはお互いに強みが共有できないと,ということです.したがって,環境考古学やジオ・アーケオロジーという領域と指摘することができます.

 

以下の基幹科目の実習もその一環です.3回生対象の集中実習ですが,各教員が多彩な実習をくり広げます.昨年の小生担当部分は,しまなみ海道での実習でしたが,今年は一変して,自然地理&体力勝負の実習としました.やはり,フィールド・サイエンスは,フィールドでの発見が,学びにつながります.

以下,学科・本学のトップページデータです.

(ここから)

30℃をこえる「夏」で、無風の旭川河床で表層堆積物の調査方法を学ぶ実習を行いました。
遺跡の発掘調査でも堆積状況を正確に把握することは現代考古学において重要です。そこで、現生の教材として大学近辺の旭川河床でトレンチ掘削実習を5月1日と2日の連日実施しました。
いくつか掘削したトレンチの堆積層・相の解釈について理解する必要があります。
筋肉痛と手のマメも?(地理学研究室 宮本)

【写真左】掘削前は笑顔が見えたが・・・・????
【写真中】掘削後,トレンチに「潜って」観察・記載中
【写真右】「はぎとり」方法についても学びました

Dedicated to ??:謹呈開始(2015年5月6日)

約一年前に刊行できた編著本(上記).

その後,昨年度から猛烈に多忙になって,謹呈できなかった方々へ,謹呈し始めました...(遅れてスイマセン.といって,お金を取れる職業研究者は買って下さいね...)

 評判は良好.

■販売・営業の方から指摘されるのは,「置く場所が特定できない」というクレーム.

→境界領域で「勝負」しているので,歴史か地理か,そのまたは???,という??

 

■研究者からの批判

→ない.というよりも,地理学も,そのほかも類例はない,ですね.

 

■してやったり.

→小生は地理学だが,地理学者との共同研究はない.

→地理学以外では「飽き足らない人々」が,逆説的に地理愛を語るのが,この一冊や,シリーズの価値だと.

 

 

宮本真二・野中健一(編著)(2014)『自然と人間の環境史』.海青社.

宮本真二・野中健一(編著)(2014)『自然と人間の環境史』.海青社.