過去17年間で9回発表の歴史地理学会(2013年5月19日)

1996年徳島(山城),1998年東京(近江),1999年京都(山城),2000年島原(近江),2002和歌山(動物遺体),2007年東京(ヒマラヤ),2010年高崎(ヒマラヤ),2012年新潟(ベンガル),2013年砺波(近江).

でオーラル発表.( )は対象地域かネタ.

 

歴史地理学会という小さな学会に初めて参加したのは,1993年の愛知大学で,東京での大学院生一年目だった.

学生時代,お金に困窮していたので,東海道線を乗り継ぎながら,友人の家に泊めてもらうことを約束して参加した.ちょうど,Jリーグ(サッカー)の開幕戦が行われていて,世は熱狂していたが,私は院生時代の迷い

のさなかで,長時間の道中は,夏のアフリカ調査準備のためフランス語のテキストとテープレコーダーを聴きながら,悶々として参加した.

 

学部時代の先生の発表を聞くためだったが,「宮本!.発表をしないで参加したら,ちゃんと質問しないといけない」(→懇親で学会に参加するのではなく,研究発表しろ!と).「泥臭いテーマなので,決して流行るテーマではないが,この学会でもちゃんと発表するように」と,美しくない大学キャンパスで,芝生に座りながら指摘された.(その後,豊橋駅前で立てないくらい,お酒をごちそういただいたが,覚えていない).

 

ただ,この学会の大会は,地方で開催されるため,学生時代は旅費をどうしても捻出することができず,一度も発表できなかった.その代わり,毎年春の大会で開催される日本地理学会は,連続して発表していた.

 

このような,経緯があった訳ではないが,職を得てからは,地方で開催されるこの大会は,地理屋として楽しみな大会となり,冒頭のように,過去17年で,9回の発表.(イチロー以上の打率!)

 

今日,発表を終えて,帰りながら,「私が一番の発表回数じゃないの?!」(内容は別として)と感じ入って,普段振り返ることのない過去をこのWebで調べた.一時期,他学会での発表に集中していた時期もあるが,いろいろな想い出が発表をしたからこそ,鮮明に思い出せる.また,自己の到達点も考えさせられた.

 

まだまだ,振り返るような年齢でもないが,若いときの志を省察する瞬間をもつことも,たまには大事だと痛感できたことも,今回の収穫だった.

また,17年もたつと,全く発表しなくなった人もいて,「変遷」を感じ入る.