・・・・・の様な季節になったと思えば,いまだ朝晩は涼しく,異常な気象を感じている.
この,「肌にまとわりつく暑さ」といえば,カルカッタ(現:コルカタ)空港を出た一瞬が刺激的だ.
沢木耕太郎の一節ではないが,本当の毛穴から汗が噴き出すような瞬間は,「ああ・・また,ベンガルに戻ってきた」と感じる.その後の,タクシーの運ちゃんらとの問答も,またインドらしいと,いま日本にいる間では,「なつかしく」感じる.
いつ雨が降るか分からないこの時期も,とくにバイクに乗っていると,予測して防備するので,自然と対面する時間として,貴重だとも感じている.
こういった経験は,「自然から隔絶された部屋から部屋へ移動する四輪」では,味わえない瞬間でもあるだろう.
二輪を乗馬にたとえる書き手もいるが,私は,乗馬の経験がないので分からない.ただし,不安定な二輪は,不安定さゆえに,人間らしいと感じている.
つまり,こけない二輪は二輪ではないということか.
ただし,私個人は,暑さにも,寒さにも,さらに,高所恐怖症なので,高さにも弱い.