毎年恒例の滋賀県立大学「自然地理学」の集中講義で近江へ.
琵琶湖博物館に勤務していた頃は,年始の寒い時期に行っており,その寒さゆえに,
昨年度は初秋に行った.
しかし,今年は事情で,冬にもどした.
瀬戸内生活が二年目となると,近江,とくに湖北の冬は寒く感じた.(具体的には,日本海側の冬)
この期間に合わせて,滋賀時代の懐かしい友人に逢い,その道中の近江の様々な景観は,
昨年は感じなかったことだが,「懐かしい」ということと,「めずらしい」ものに自己の中で変化していた.
つまり,一年を経過することによって,近江は記憶された時代になりつつあることを痛感した旅であった.
近江の魅力や潜在力を感じ取ることもでき,研究の対象として冷静に観察することもできた.
つまり,フィールド・サイエンス一般にそうだが,「地元」を研究対象化することは,利点もあるが,そうでない
側面もあるということだ.
写真では確認できないが,比叡の稜線は,とても美しい.瀬戸内も景観も美しいが,この景観は近江ならではで,
今後が楽しみでもる.