フロンティアの海外フィールド・ワーク

海外調査,とくに「歩く」ことを重視している研究者で,フロンティアは魅力的だ.

聞くところによると,海外に行って,資料だけの購入で満足する人も多いらしい.でも,それで,地域研究の醍醐味はあるのだろうか,と常に思う.


高地研究を志向する研究室に院生として在籍していた関係で,「山に登りために,研究があるのか」または「その逆か」という討論は,若気の至りで,よくした.

感情的な議論にまでいつもなってしまい,深夜から明け方,富士山を望みながらなったが,いまとなっては,どちらも正解だと思うし,答えようがない.


思いこみ,と志しは表裏一体だと思う.
(今風の表現だと,この思いこみは,「オタク」だとの表現されるだろうが,すこしの昔は,「一生懸命」,「だったような.).

そう考えてみて,フロンティア=前人未踏=だれも入れなかった場=入りにくかった場所を,いま,いろいろな援助とご教示で研究フィールドにしているが,

想いは.「つねにワクワク」である.(深夜なので,稚拙な表現は勘弁ください).

この「ワクワク感」がなくなると,私は,研究することをやめると思う.

なぜなら,このフロンティア=未開拓地=テラ・インコグニータと解釈すれば,【未開】でもある.

この,下敷きは安田喜憲(1982)の雑誌「地理」の一節を,学部学生時代に熟読し,感銘を受けたことによる.

その後,教えをうける立場になったとき,緊張しながら,汚いコピーをもって,先生に,上記の「テラ・インコグニータ」の意味を研究室でおうかがいした記憶は,いまでも鮮明だ.

写真は,地理やなら必ず訪れるペルーの行政機関のマーク.


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です