よいお酒と仲間

仕事の帰りの日曜日の夕方は,近隣の埋蔵文化財でよくして頂いた方の正職として,ご実家の近くに就職された方を囲んで,ささやかなお祝いの会を主催した.

この方は,偶然にも同じ大学の学部学生時代の同級生だった.学科が違うが,当時すれ違った記憶さえない.まず,私が大学にほぼ通っていなかったからだが....

周知の事実だが,日本の考古学の発展は,上記の行政組織のなかで格闘している埋蔵文化財技師に方々に支えられている.実際,日本で行われている,埋蔵文化財の発掘調査の大半は,開発を前提とした記録保存のための調査である.

私自身も学生時代,京都市近郊の小さな埋蔵文化財発掘の財団法人でアルバイトをさせて頂いていた.当時のその組織では,限られた期間と予算で,サラリーマン的でない気概をもった技師さん達が,最大限,失われる「記録」を残そうと格闘されていた姿勢が,私の今に染みこんでると思う.

当然のように,その職場は,年度末は不夜城の職場となり,そこに学生たちがたむろしていた.そこでの会話や議論は,一生忘れることがない.
現場の最終日には,車のライトを照らし,現場を夜まで行った行ったこともあったし,意見の相違で,正面切ってケンカにみえる議論もあった.


話をもどすと.

私のように考古少年あがりだが,現場を動かさない人間にとって,その人たちの協力と理解がないと,仕事ができない.

うれしかったのは,同級生の上記の技師さんも,問題意識を,気概をもった,サラリーマン化していない人が就職できたからである.
また,同じ土俵で議論できる,して頂ける人は貴重である.


そういった人は,不器用に見えるが,私にとって気が合う.逆の人はそうではない.結果として,集まった方もそういった人なのだろう.つまり,
私も,不器用だということだろう.

久しぶりに,よいお酒で,「三つ子の魂」をしみじみと感じた.


がんばってほしいし,私自身もがんばらないといけないと思った.


しかしである.・・・が,帰宅しても,自己の反省と称して,痛飲してしまった.(ダメな人間).翌日の休日は,家人の猛烈な批判をくらった.

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