ベンガル・デルタ

Bengal Delta, near the Dhaka, from the Plane, 9th Nov. 2011

Bengal Delta, near the Dhaka, from the Plane, 9th Nov. 2011

 バンコクからダッカへのフライト。

 とても人が少ないフライトで、しかも外の天気はとてもよく、バンコクの北部の洪水から、アラカン山脈の焼畑の景観、そして右の写真のような「ベンガル・デルタ」を機内から観察することができる、絶好の機会を得た。

 とくに、チャオプラヤとベンガルのデルタの比較すると、単純にその規模の違いに圧倒された。右の写真は、ダッカ近郊で、もう雨季は過ぎて水が引き始めている状態だが、広大な水辺エコトーンにおいて、洪水がもたらした細粒堆積物を利用したレンガの焼成場が形成されている。

 こう考えると、水に浸るということは、「利用」しがいのある場であったことを強く意識できる瞬間である。

 日本のバンコクの洪水の報道では、都市近郊の工場の害としての情報が強調されるが、当事国における水に浸かるという視角は、東南アジア、南アジアのデルタをかかえる国の特色の一つであることを、改めて認識させられた。

 ・・・というように、フィールドにでると、いろいろ考えることができるという、刺激的な日々である。今回は、時に南部の潮汐デルタ地域の土地開発史の調査を行う予定である。